こんにちは?樹里です。
逢瀬の折、しみじみ思うことがあります。
【今この瞬間のあなたを知っているのは、私だけ。そして今この瞬間の私を知っているのも、あなただけ】なのだな…と。
人は少しずつ移ろってゆくものだから、同じふたりが再び向き合ったとしても、今日とまったく同じ時間はもう訪れません。そう思うと、ふたりきりの時間というものは何とも儚くて贅沢なものですね。
今日の気分。声の調子。笑ったときの表情。触れられたときの反応。ふとした拍子に零れる言葉。
今日ここにいる「あなた」は、明日にはもう違うあなたになっていて、私もまた然り。
たとえいつか、同じふたりが同じ場所で向き合ったとしても、その日の私たちにしか生み出せぬ空気があるのでしょう。
その刹那のあなたを見た私と、その刹那の私を見たあなた。
2人だけが知る表情や声や温度が、少しずつ記憶の層を成してゆく。それは誰かに隠さなければならない、重い湿度を孕んだ「秘密」とは少し違うものです。
けれど、世界中でたったふたりしか知らない時間だと思うと…これほど愛おしいものはないのかもしれません。
だから私は、ふたりきりで過ごした時間を「秘め事」と呼びたくなるのです。誰にも見せる必要のない、誰かに説明する必要もない、私とあなたのあいだにだけ確かに存在した時間。
そんな特別な一瞬の目撃者になれたことを、私はこの上なく嬉しく思います。そしてまたいつかお逢いできたなら、そのときは、そのときの「あなた」と「私」で。新しい秘め事を、ひとつ?
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樹里